ロバーツが乗ったマシンをレースごとに整理したのが次の表である。
| マシン種別 | SA | F | I | A | E | Atr | Yg | N | B | GB | S | SM | |
| 旧型サスペンション | 初期K1(OW70-B-301) | P* | R | R | P | ||||||||
| 初期K2(OW70-B-302) | R* | P | P | R | R | R | |||||||
| 後期K2(OW70 B 302) | R | R | P | R | R | R | |||||||
| 新型サスペンション | 初期(スペイン以降K1) | P | P | P* | P* | ||||||||
| 後期K1 | P | R | P | P | P | ||||||||
| 「R」はレースで使用、「P」はプラクティスのみ使用。「*」は、写真でははっきりしない。 |
Sonautoチームのマシン
1983年全日本選手権
1983年全日本選手権でOW70に乗ったライダーは次のとおり。
| 第1戦(鈴鹿2&4) | 浅見貞男 | 第7戦(筑波) | 木下恵司、平忠彦 |
| 第3戦(鈴鹿) | 木下恵司、平忠彦 | 第8戦(菅生) | 木下恵司、平忠彦 |
| 第5戦(菅生) | 木下恵司、平忠彦 | 第9戦(日本GP) | 木下恵司、河崎裕之、平忠彦 |
| 第6戦(鈴鹿200km) | 木下恵司 |
日本GPでは次のとおり、3人に各1台のマシンが与えられた。もう1台、カバーを掛けたままのマシン(スペアマシン?)がピットに持ち込まれていた。
木下のマシンはフレーム内燃料タンク、シートレール孔有の仕様であり、シーズン前公開写真のマシン、第1戦でのK1と基本的に同じだと思われる。ただし、バックボーン・シートレール間に小さい補強が入っている。
河崎の新型サスペンションのマシンのスイングアームはイギリスGP以降のものと同じだが、スイングアームピボットはカートリッジ様になっていないGPシーズン前半型である。また、旧型サスペンション車のショックユニット上端取付部がフレームに残されていることから、旧型サスペンションのマシンをベースに製作されたものだろう。ただし、フレーム内燃料タンク仕様ではなく、シートレール孔もない。
平の新型サスペンションのマシンのフレーム番号は確認できなかった。次の特徴があるが、何らかの試みをしていたのだろうか(例えば市販化?)。
・スイングアームはOW70-B-308と同タイプ。
・スイングアームピボット部はカートリッジ様になり補強が入っている。
・ステアリングヘッドのカートリッジ部が異常に大きい。
・この時期にしては珍しく、スロットルホルダーが片引きタイプであり、キャブレターもピストンバルブの旧型と思われる。
・レース後の再車検で(私の聞き間違いかもしれないが)140kgもあった。
平が新型サスペンションのマシンに乗ったのは第5戦以降であるが、日本GPで使用したマシンを第5戦から使用したのかといえば疑問である。また、第3戦で使用したマシンは旧型サスペンションでシートレール孔があり、OW70-B307とほぼ同じ仕様と考えられる。
浅見が第1戦で使用した旧型サスペンションのマシンはシートレール孔があり、平が第3戦で使用したマシンと同一である可能性がある。
木下は全レースで旧型サスペンションのマシンを使用した。おそらくOW70-B307を当初から使用したのだろう。
なお、前ブレーキキャリパーは、シーズンの大半はヤマハ内製と思われるものが使用された。写真が少ないのではっきりしないが、木下のマシンは第7戦まではヤマハ内製のものを装着していたし、おそらく第8戦もそうだったようだ。平のマシンも同様に第8戦までヤマハ内製のものを使用していたと思われる。日本GPでは全マシンともブレンボ製を装着していた。
TBCビッグロードレース(菅生)
ロバーツのマシンはK2、ローソンのマシンはE1(旧型サスペンション)。
| 3 シーズン後公開されたマシン (1)東京モーターショー 東京モーターショーに展示されたマシンは新OW70 B 302(OW、B、302の間の「-」がない)で、その他の特徴からもサンマリノGP、TBCを走ったK2そのものとわかる。フェアリングはK1のものが装着されていた。 |
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5 OW70の分類
これまで記述したOW70の差異を整理し、旧型サスペンションのマシンをA型、新型サスペンションのマシンをB型とし、その他の差異により区別し枝番号を付け分類したのが次の表である。
| 旧型後サスペンション | 新型後サスペンション | ||||||||
| 分類番号 | A-1 | A-2 | A-3 | A-4 | A-5 | B-1 | B-2 | B-3 | B-4 |
| 代表例 | ラグナセカテスト | シーズン前公開マシン、シーズン 当初のOW70-B-301(旧K1)、シーズン前半のE1、OW70B-307、ラバードが第12戦プラクティスで乗ったマシン |
シーズン当初の OW70-B-302 |
ソノートチームの マシン |
ユーゴ以降のOW70 B 302(新K2)、シーズン後半のE1 | 第3戦イタリアGPで登場したマシン、スペイン〜ユーゴのK1 | OW70-B-308 | オランダ以降のK1、 後半のE2 |
日本GPでの平のマシン |
| フレーム内燃料タンク | 該当? | 該当 | 非該当 | 該当 | 非該当? | 該当? | 非該当 | 不明 | 非該当 |
| バックボーン部点火コイル | 無 | 無→有(移設) | 有 | 有 | |||||
| スイングアームピボットカートリッジ | 非該当 | 該当 | 非該当 | 非該当 | 該当 | 該当 | |||
| スイングアームピボット部上部補強 | 無 | 無→極小 | 小 | 大 | |||||
| バックボーン-シートレール間補強 | 無 | 無(日本GPでの307は小補強有) | 無 | 有 |
|||||
| シートレール孔 | 無 | 有 | 有 | 無 | 無 | 無 | |||
| ステアリングヘッドカートリッジ | 小 | 小 | 大 | ||||||
| スイングアーム | 同一タイプ? | イギリスGP以降、補強追加 | 1型 | 2型 | |||||
| 備考 | 16インチ前輪をテスト | シーズン直前に新造? | フレーム内燃料タンク仕様(A-2)を改修の可能性有 | 旧型サスペンション型の改修? | B-1の改修? | テスト用? | |||
6 諸元
| エンジン形式 | 2ストローク水冷40度V型4気筒 |
| 動力伝達経路 | 各クランク→クラッチギア→変速機メインシャフト→変速機カウンターシャフト |
| クランク | 2気筒別体、ローラーベアリング×3・ボールベアリング×1(右端)※ |
| クランク回転方向 | 前方 |
| ボア×ストローク o | 56×50.7 |
| 吸気制御 | Vバンク間ギア駆動ロータリーディスクバルブ |
| シリンダーポート | 排気×3?(パワーバルブ付)、掃気×5 |
| キャブレター | ミクニ34o2気筒分一体型ピストンバルブまたはフラットバルブ |
| 点火間隔 | 180度(対角線上2気筒がそれぞれ同時点火) |
| 点火方式 | CDI |
| 変速機 | 6速 |
| 最高出力 PS/rpm | 140/11000 |
| フレーム | アルミツインチューブ |
| 前サスペンション | テレスコピック(キャリパーサポート作動アンチダイブ機構付) |
| 後サスペンション | ベルクランク(ショックユニット前傾)/ボトムリンク(ショックユニット直立)、オーリンズ製ショックユニット |
| 前ブレーキ | 320φローター×2、対向2ピストンキャリパー/ブレンボ製4ピストンキャリパー |
| 後ブレーキ | 220φローター、対向2ピストンキャリパー |
| 前ホイール | 2.5×18(モーリス、ベイマグ)、2.5?×17(ダイマグ) |
| 後ホイール | 3.5×18(モーリス) |
| 車重 kg | 125〜130kg |
| ※MOTO COURSE1983-84ではローラーベアリング×4となっている。OW61は公開された展開図では表のとおり。 |